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  • 執筆者の写真スキルアップ

キャンプだホイ王国 その①


ここはアウトドアが大好きなカピバラ達の楽園、キャンプだホイ王国。

南アメリカのとある大きなキャンプ場に、キャンプ好きなカピバラ達が集まっている。


 のどかなカピバラ達の一日は、朝食を探すところから始まる。 

女の子のカピバラが起きてきた。可愛いテントにはガーランドが飾ってある。アウトドア好きの暗黙のルールのひとつに、自分のテントだという目印をするということがある。ガーランドは、その目印でいわゆる『表札』である。


 女の子は朝食を探しに出てきたのだが、遠くまで行く必要はない。カピバラ達の食料はその辺に落ちている果実や木の実である。ただ、今朝はどうしたことかそこら辺に落ちていない。仕方がないので匂いを頼りに少し歩いて落ちている場所を探している。


あ、あった!と見つけた瞬間、横からさっと出てきた影がかすめて取ってしまった。見たことのあるカピバラだった。


「もう、やっと見つけたのに・・・。今日は早起きなんだね」 

 うらめしそうにかすめ取っていったカピバラを呼び止める。

「予備の食べ物が無くなったから、早起きしないと他のカピバラに取られるんだ。向こうにいっぱい落ちてたよ」


 そう言いながらそのカピバラはカゴいっぱいの木の実や果実を重たそうに引きずりながら、自分のテントの方に歩いて行った。たくさん採り過ぎでしょ、と女の子のカピバラは呆れ顔でその後姿を見送った。


 そのカピバラは女の子の隣のテントに住んでいる男の子のカピバラ。女の子とは生まれた年が同じだからいっしょに大きくなった幼なじみである。

お隣に住んでいることもあり、連れ立って食事や日常生活をともに送っている仲良しである。ただし、食べ物が絡むと少し不仲に。というのも男の子は食い意地が張っているからおすそ分けをするという感覚がないのだ。

 女の子はもう馴れた、という顔で男の子が指し示した”向こう”へ向かう。


 男の子が言っていた通り、食料はいっぱい落ちていた。だけど、その場所は太陽の光が強く照って暑いから、長居は出来ない。

 カピバラは南アメリカの東部、とても暑い場所に生息しているけれど、実は暑い所がとても苦手な動物。だから、食事は涼しい朝と夕方にするんだ。


 さぁ、腹ごしらえが済んだ。何しよう。今日は天気が穏やか。日向ぼっこもいいし、水浴びもいいし。。。と女の子は考える。


 カピバラは普段、何をしているか知っている?

ここはキャンプだホイ王国。アウトドアが大好きなカピバラ達の楽園である。

これからこの楽園のカピバラ達の穏やかで平和な毎日を紹介していくのでお楽しみに!


つづく。。。





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